Voice #03

新しい風を入れ、
これからの時代へ

製本部(本社工場)
2006年入社

  • #入社15〜20年目
  • #人が手に取って使うもの
  • #ノウハウ
  • #動かしているのは人
  • #プロセスは1つじゃない

試行錯誤を重ね、
より良いものを

人が手に取って使うものを作りたい」という思いから、メディオを志望しました。

設備も人員も増やしていた時期で、入社したその日に新しい機械が納入されました。自分の紹介と一緒に機械についても説明されていましたが、もちろん横で聞いていてもちんぷんかんぷん。導入されたばかりなのでみんな知識もなく、手探りの状態。糊の配合やピッチの調整等、試行錯誤を重ねながら品質を高めていきました。今ではメディオで当たり前にできる製本になったのですが、製本形態としては珍しいので、よそではあまり作っていないかもしれません。「そのノウハウがあるのはすごい!」と言われると嬉しくなります。

その後もありがたいことに、新しい設備の立ち上げに携わらせて頂くことが多かったです。みんなで遅くまで試作を重ねたり、社外の人に会って話を聞いたり、自分でも色々調べたり。そうやって製品として完成していくのを肌で感じられ、「これでいける!」という状態が整えられた時は嬉しかったですね。

でもラインが安定しても、紙は気温や湿度で状態が変化しますし、ほんの少しの機械の調整の違いでも仕上りにはっきり差が出ます。毎日コンディションの違うものと向き合い、ベストな状態を導き出すために細心の注意を払っています。そのためには1分たりとも無駄にできない、そう思いながら行動しています。

仕事中は常に気を張っているので、家ではリラックスできるようにしています。子供と一緒に飼っているトカゲやウツボの世話をしながら、その日のことを話すのが楽しみな時間です。

機械の先の人を見つめて

工場というと機械に目が行きがちなんですが、動かしているのは人です。職人肌が多いので、みんな黙々と自分の仕事をしていますが、やはりコミュニケーションは大切です。最近は工程管理を任せて頂いているので、スケジュールを組んだり段取りをしたりしながら、こまめに各部署を回ってひとりひとりと話をするよう心がけています。「ここを工夫したらミスの防止になるんじゃない?」、「この機械ちょっと調子が悪いんだ、それなら早めにメンテナンスを呼ぼう」と話すことで、現場の状態を把握し、品質向上に繋げていくことができるのではと考えています。

また、お客様に直接お会いすることはないのですが、自分たちの作ったもので評価して頂いているのだと思っています。受け取った本に汚れがあったり、隅が破れていたりしたら悲しいですよね。そんな本は出してはならないと肝に銘じています。反対に、受け取る人に喜ばれる、より良いものを作り出せたなら、こんなに嬉しいことはないです。

メディオに入社した理由である「人が手に取って使うものを作りたい」という思い。自分が作ったものは、全国のユーザーの元に届けられ、使われていきます。1冊1冊が、誰かにとって大切なものになる。そう思うと、自分の仕事がお客様に、そしてエンドユーザーに繋がっているのを感じます。直接会えなくても「受け取る人にとって最良のものを」という思いとなり、それは自分の行動の核となっています。

Editor's Note

新しい風を入れ、
これからの時代へ

「こんなもの作れないかな?」「もっとこうしてほしいんだよね」というお客様の要望にどう応えるか。正解は1つでも、そこに至るプロセスは1つじゃない。それがこの仕事の面白さだと思います。

これからは自分たちの強みを伸ばし、将来に繋げていきたいです。特に自分の課題は、若い人材を育成し、ベテランとの融合をうまく図っていくことだと思っています。軸はしっかりと保ちながら、新しい風も入れていく。そんな意識を持ちながら、これからの時代を走っていきたいです。